Sae Lee ~From Paris~

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CIMG3914 (768x1024)2月28日、パリ・オペラ座のエトワール、イザベル・シアラヴォラがオペラ座に別れを告げました。彼女が引退に選んだのは、2009年4月にエトワールに昇進した時に踊ったと同じく「オネーギン」のタチアナ役。こちらが、エトワールに任命された時の映像。この時は、マチアス・エイマンと2人同時にエトワール昇進でした。そして、引退公演前48時間を追った映像。そして引退公演のカーテンコールの映像です。美しい長く華奢な脚と、ドラマティックな表現、そして舞台から離れたときのざっくばらんでチャーミングな彼女にたくさんの人たちが魅了されました。
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終演後、舞台上にはたくさんの花束が投げ込まれ、彼女の引退を惜しむかのように約30分のカーテンコール。スタンディングオベーションの中、舞台上には星型にかたどった紙吹雪が降りました。
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オネーギン役のエルヴェ・モローとの相性もとても良く、二人の最後の舞台に対する熱い思いが感じられる素晴らしい舞台でした。彼らの細かい一つ一つの動作が意味を持って大きな流れとなり、3幕の最後のパドドゥではオネーギンとタチアナの最後の踊り、そしてイザベル・シアラヴォラとエルヴェ・モローのオペラ座での最後の踊り、二つの意味を持って、その刹那を愛しむかのように情熱的で感動的なパドドゥとなりました。
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引退公演のカーテンコールでは引退する人に縁の深い人たちが舞台に出て祝福するのが慣例となっているのですが、今回は彼女と良くパートナーを組んでいたマチュー・ガニオが花束を持って登場したり、ディレクターのブリジット・ルフェーヴルが思わず涙をこぼしたり、舞台に出てこない友人たちに怒ったふりをして早く出てきなさいというジェスチャーを見せるシアラヴォラのなんとも気取らない様子が微笑ましかったです。
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CIMG3761 (1024x768)2月はオペラ三昧。今日は、プッチーニの「蝶々夫人」を見にオペラ・バスティーユへ。ロバート・ウィルソン演出のプロダクション。彼の演出は以前ドビュッシーのオペラ「ペレアスとメリザンド」でも見たのですが、シンプルな衣装、白塗りの顔、後ろの照明の色で情景を描写する手法、能を意識した動き、観音さまのような手の形での表現、スローモーションや、ストップモーションで「形」を見せる演出などほぼ同じようなコンセプトでした。

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左の写真が1幕、右の写真が2幕のセット。細長い部分が廊下、長方形が部屋、そのほかの部分が庭でウネウネの部分が庭の小道の設定です。同じ舞台設定ながら、セットを約180度回転させることによって、1幕のピンカートンと結婚し幸せな状況から、2,3幕のアメリカに帰ってしまったピンカートンの帰りを信じ待つ蝶々夫人の不安や不信感を表現していたのだと思います。
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左が蝶々夫人、右がピンカートンがアメリカに帰国して迎えた妻。

蝶々夫人は言わずと知れた、日本が舞台のオペラ。ウィルソンの演出は歌詞、音楽以外で日本とアメリカを意識させるものはほぼ取っ払っていました。例えば、蝶々夫人の子供が星条旗を振るというシーンが台本に明記されているのですが、ウィルソンはこれを割愛。衣装の違いや、動きの違いによって登場人物が日本人なのかアメリカ人なのかはすぐにわかります。小道具は持ち運びできる一人用の椅子一つのみで、後はほぼパントマイムで行われました。私たち日本人にとっては違和感の覚える演出も多々ある中、ウィルソンの演出はオリエンタルな香りはするものの、異国情緒を特化せず、西洋人がイメージする日本という枠から外れて、物語を普遍化しており、西洋人の目を通してみた日本に感じる違和感をまったく感じさせませんでした。
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CIMG3578.jpgグラン・パレで行われている、「カルティエ、スタイルと歴史」展に行ってきました。今週の日曜日までということで、グランパレの入り口には予約制ながら降りしきる雨の中、中に入るために皆さん並んでいましたが、招待券をいただいたのですぐに中に入ることができました。ジュエリーを中心にウォッチ、置時計、ドレス、家具、絵画などおよそ600点の作品が展示されています。
中に入ると、大きなガラスケースにはまばゆいばかりに光り輝くティアラのコレクションが。ガラスケースの中でティアラが固定されている部分がゆっくり回転しているので、光が当たる角度によって色々な輝きが楽しめます。
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コレクションの中にはこんなものも。1910年にパリオペラ座で初演されたフォーキン振付のシェヘラザード(リムスキーコルサコフ作曲)でスルタンの寵妃ゾベイダをイダ・ルービンシュタインが踊った時に着用したヘッドセット。レオン・バクストのデザインです。ちなみに、ラヴェルの「ボレロ」はイダ・ルービンシュタインの委嘱によって生み出されました。コレクションに含まれているという事は、カルティエが作成したのでしょうか?
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デザイン画とそれを実際に作成したもの。
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グレース・ケリー妃のコレクションに、重なり合うレイヤーが美しいブレスレット。
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カルティエを代表する腕時計のコレクション。
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若い人たちは、デザインを学んでるような感じの人や、友人を誘って楽しくといった感じで、あまり時間をかけずに「きれいね~」なんて言いながら鑑賞していたのに対して、年配女性たちは宝石一つ一つの前で長時間じっくりと鑑賞していたのが印象的でした。
冬季オリンピック、始まりましたね!

パリの自宅にはテレビはありませんが、フランスのテレビ局がインターネットでも中継してくれているのでほぼ全種目リアルタイムで見ることができます。フィギュアスケートの団体戦フリースケーティングはフランスチームが出ていなかったので解説やコメントなし。いつもは解説を聞きながら見るのが当たり前なので、なかなか新鮮でした。

インターネット中継

昨日のスキージャンプ、ノーマルヒルの決勝戦で、フランス人解説者が葛西選手が登場すると、41歳で現役なんて信じられるかい?僕は彼がメダルを取ってくれたらとっても嬉しい!!と大興奮していた様子が、微笑ましかったです。
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西部の娘、ウェルテルに引き続き、今日はヘンデルの「アルチーナ」を見にオペラガルニエへ。19時半からはじまり、2回の休憩をはさんで約4時間。カーテンコールが終わり劇場を後にした時には23時半を過ぎていました。演出はロベルト・カーセン。ガルニエのステージ裏一番奥の部屋まで使い、奥行きのある舞台設定。色々な照明から作り出される影の造形が、登場人物の心情にぴったりと合い見事でした。

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バレエ「オネーギン」が2月3日に初日を迎えました。パリオペラ座で上演されるのは3回目。私がオペラ座で初めて見た演目がこのオネーギンでした。ルグリが引退したシーズンです。2011年に上演されたときに、初日の約1週間前に初日を踊るはずだった、ニコラ・ル・リッシュがシンデレラの上演中に怪我で降板し、もちろんオネーギンも降板。パリオペラ座の初日の主役はメゾンのエトワールが踊るというのが慣例ですが、キャスティングの関係でオーレリー・デュポンの相手としてタイトルロールのオネーギンをシュツットガルトバレエ団のエヴァン・マッキーが踊りました。エヴァン・マッキーの大変美しいオネーギンといつもより情熱的なオーレリー・デュポンのタチアナのパートナーシップが素晴らしく、ドラマティックな3幕の手紙のパ・ド・ドゥは今でも忘れることのできない舞台の一つとなっています。

今回も、2月28日にオネーギンでパリオペラ座を引退をするイザベル・シアラボアのパートナーのエルヴェ・モローがオネーギン上演期間の始めの方を怪我により降板。またまた、エヴァン・マッキーの客演が決まり、せっかく彼が客演するというので、見に行ってきました。

CIMG3517.jpg2人とも個々には素晴らしいオネーギンとタチアナだったのですが、パートナーとしてみるとお互いに遠慮があるのか、二人の化学反応は残念ながら起きず。音楽の世界でも、2人の素晴らしい演奏家が一緒に演奏しても、1+1=2にしかならない時もあれば、お互いの相乗効果で1+1が100になる事もあるのです。イザベラ・シアラボアは28日に引退するとは思えない美しさ。パリオペラ座随一といわれている美しい足にうっとり。1幕2幕の恥じらう夢見る少女の様子から、3幕のレディーへの変身ぶりも素晴らしかったです。

CIMG3473.jpg「マノン」と並んでマスネの代表作でもある「ウェルテル」を見にオペラ・バスティーユに行ってきました。今回のお目当ては、タイトルロールのロベルト・アラーニャ。力強く美しい声、情熱的な演技、外国人の私にでも字幕を読まなくても明確に聞こえてくる、美しいフランス語のディクションと、どれをとっても非の打ちどころがないウェルテルでした。なんと、アラーニャは1月25日の公演終了後、ポーランドに行き、奥様の難産の末の帝王切開に立ち会って、その後パリに戻り2月2日の公演というスケジュールだったそうですので、1月29日の公演は本来はSchmidt役であるLuca Lombardoが代役でウェルテルを歌ったそうです。

CIMG3487.jpgアラーニャ以外のキャストも好演で、演出もシンプルながら、あえてスポットライトを多用せず、情景や歌詞やウェルテルの気持ちに上手く沿った照明の使い方がとても素敵でした。ただ第1幕のセットの中に、小さな手洗い場のようなものがあり、1幕中ずっと水の流れる音がわりと大きく聞こえていたのが若干気になりました。指揮者のミシェル・プラッソンは1933年生まれ、現在80歳。指揮台に立つまでの動作はゆっくりでしたが、指揮ぶりはまだまだ現役。カーテンコール中アラーニャがプラッソンを支えながえら、二人でおしゃべりしていたのが、微笑ましかったです。
1612908_488420497937075_1844183814_o.jpgプッチーニのオペラ”西部の娘”の初日に行ってきました。2009年にオランダのネーデルランド・オペラでレーンホフにより演出されたプロダクションで、パリオペラ座にとっては初の作品。西部というタイトルからもわかるように、西部開拓時代、ゴールドラッシュに沸くカルフォルニアを舞台にウェスタン映画を地でいくようなストーリですが、レーンホフは時代設定をぐっと現代に写し摩天楼の地下、ギャングたちが集まる暗黒街を舞台に物語が進んでいきます。

舞台セットはブロードウェイをイメージさせるしっかりと作りこんだもの。1幕は酒場ということで、あまり違和感のないセット。登場人物たちは黒い革のロングコートを羽織り、黒いサングラスと手には銃。ミニーは紅一点、真っ赤の皮のロングコートで、登場シーンでは天に向かって銃をぶっ放すじゃじゃ馬ぶり。かと思えば、ギャングたちに聖書を読んで聞かせ母のように接したり、酒場の頼れる女主人だったり、ミニーに惚れてる男たちを軽くあしらったり、コロコロと変わる彼女の魅力にギャングたちはメロメロ。

2幕のボックスタイプのミニーの家はピンクを主体にした内装で、ベットの上にはピンクのテディーベアーや白い犬のぬいぐるみが置かれ、家の両脇にはまるでディズニーに出てくるようなバンビの置物が。ミニーの少女のような純粋な部分を強調するようなセット。

CIMG3502.jpgそして最終幕3幕は、たくさんの車が重なり合う廃車置き場。迫力のあるセットに自然と感嘆の声と拍手が沸き起こる中、大きなブーイングも。ついに、ディック・ジョンソン名乗る盗賊のラメレスが捕えられ絶体絶命という瞬間、重なり合う車の真ん中部分が開き、電飾のついた大きな階段が登場。そしてまるでハリウッドスターのように真っ赤なロングドレスに真っ赤な髪のミニーがポーズをとって階段の中央部分に。その後、ミニーがギャングたちに盗賊のラメレスを許してほしいと歌っている間、ラメレスの姿が見えないと思っていたら、なんとさっきまでは普通の服装だったラメレスが、大階段の上からタキシードで登場し、ミニーと抱擁。そして、階段の両脇にドル札が上から降ってくる映像が映され、幕が降りると大きなお札が幕いっぱいに映し出され終了。このお札の映像が、全体をなんともチープな印象にしてしまい、残念。

カーテンコールでは、歌手陣たちには大きな拍手とたくさんのブラボーが、オーケストラそして演出陣には大きな拍手とともに、大きなブーイングも。個人的には、歌手陣の好演のおかげで、プッチーニの新しい魅力を新たに発見できた夜でした。
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